あべ裕美子のかけ歩き

日本共産党・あべ裕美子福島県議の活動報告です

柿の木の除染

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 2011年12月15日撮影

 柿が泣いていた。畑に捨てられて、冷たい風にふるえて泣いていた。いつもならあんぽ柿になってみんなにおいしいおいしいと食べてもらえるのに、放射能で汚染されてしまった柿は集められて捨てられていた。

 梁川町山舟生地区で始まっている除染作業を八巻さんの案内で視察した。三人一組になって、雨合羽を着て、マスクをかけて、帽子をかぶり、高圧洗浄器で木の皮をむく。皮は粉々になって水と一緒に辺りに飛び散る。その粉が目に入ってしまって病院に行った人もいる。圧力が強く、バランスを崩して、脚立からたたき落ちて大怪我をした人などけが人が続出した。こんなことで果たして来年は大丈夫なのか。金ばかりかけても除染の効果はないのではないかと疑問の声も聞かれる。仕事を作ってもらったのはいいけれど、この寒い時期に冷たい水を使ってやらなければならない大変な仕事。高齢者にとってはつらい仕事。今日は青空が見えていたけれど、雪の日の外仕事は本当に大変。皮をはがれた木はこの寒い冬を越して良い実をならせることができるのだろうか。何事も結果を待つしかない。原発事故は山里にとんでもない被害をもたらした。あんぽ柿はつくれなくなった。山菜やきのこや猪やおいしい恵みを採って、収入を得ていたのに、できなくなった。生活そのものを奪った。ふるさとを取り戻すたたかいは手探りの現状。まだまだこれからだ。注意深く、知恵を出し合って、力を合わせていきましょう!