あべ裕美子のかけ歩き

日本共産党・あべ裕美子福島県議の活動報告です

原子力災害からの復興に向けて―大熊町の現状と課題

 

 第67回の「ふくしま復興支援フォーラム」は渡辺利綱大熊町長が語る「大熊町被災の現状と復興の課題」でした。福島第一原発立地町の大熊町東日本大震災が発生した3月11日、19時に出された原子力緊急事態宣言直後の21時20分から総理指示の避難を開始、避難指示は3㎞、10㎞、20㎞と拡大され、全町民の避難完了が12日23時とされています。ほとんどの人が2,3日で帰れるだろうと思い、着の身着のままの避難だったそうです。その時から家に戻れずに3年3か月が経過しました。現在も、県内に8、297人(75%)、県外に2、650人(25%)の全町民が避難生活を余儀なくされています。町は震災の時のまま、これからどのように復興させていくのか、課題も山積、苦悩も深いと受け止めました。国の中間貯蔵施設住民説明会が始まりましたが、どうすればいいのか、町民の皆さんの意向を聞いて検討していくと町長は語りました。「今まで帰還対策だけだったが、移住したいという人のための相談窓口も作る必要があるのではないか」「今は帰れなくても、20年後、30年後にいずれは帰りたいという選択もあるのではないか」など、会場から活発な発言が続きました。町長は「大熊町復興まちづくりビジョンは絵に描いたもちではないかといわれるけれど、希望を持って頑張っていきたい。多くの皆さんに助けられ、支援をいただいてきた。本当にありがたい。救われるのは子どもたちが明るい。子どもたちに元気をもらいながら復興をめざす。」と結びました。大熊町は私たち夫婦が結婚して最初に住んだ町です。あの町営住宅や「赤旗」を配っていた家、家はどうなっているだろう、知っている人はどこにどうして暮しているだろうと思いをはせました。

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