3月25日(月)、原発問題連続学習会が福島県革新懇、福島県自治体問題研究所、ふくしま復興共同センター主催で福島市で開かれました。原発労働者の現状については日本共産党いわき市議の渡部博之さん、除染労働者の現状については県労働相談センター所長の小川英雄さんが報告しました。どちらも驚きの実態でした。原発事故の時に現場で働いていた労働者は高い放射線量の中での作業、ガレキが上から落ちてくる、散乱したガレキでの怪我と内部被ばくの危険性。真っ暗な建屋の中でヘッドライトでの作業。水が出てきたり、まるで映画のエイリアンの世界であったたそうです。構内で迷子になることもしばしばあり、恐怖のために一か月で髪の毛が真っ白になった人もいます。20代のDさんは「自分は、これまで原発は安全だと信じて推進する立場に立っていたが、それは間違いだった。事故収束の仕事は誰かが犠牲になってやらなければならない。自分は原発を動かし推進してきた人間として、事故の責任があるので、死を覚悟して事故直後から福島第一原発で働いた。3か月ぐらいしか生きないだろうと覚悟して働いた。」と語ったそうです。
3月18日に発生した停電、冷却停止という重大事故の原因は隙間から侵入したネズミが原因ではないかという「お粗末」さですがこれはコスト削減で必要な作業も先送りという問題があることが指摘されます。配電盤にネズミが入り込み、ショートさせた可能性があると見られていますが、この配電盤は2011年5月にトラックの荷台に設置された仮設のもので、事故から2年経過してもそのままだったというもの、別に対応できるバックアップ体制もなかったというのも二重に驚きです。どこまでもコスト優先の企業の体質が見えてきます。しかし、県民の安全から見ても許されないことです。被曝を心配をしながら働いている熟練労働者がいなくなったら収束作業もできなくなってしまいます。
ピンハネを許さず、労働者の身分、権利、労働条件を確立することを国に求めて、原発労働者、除染労働者とともに「原発ゼロ」の実現を目指していくことが必要と強く思いました。