あべ裕美子のかけ歩き

日本共産党・あべ裕美子福島県議の活動報告です

イタリア映画「むかしMattoの町があった」―大きな感動をいただきました

 Mattoの町とは精神病院のことです。イタリアは精神病院を廃止した。その先駆けになったのがトリエステという町だということを知り、一度訪ねてみたいと思っていました。その取り組みを映画にしたのが「むかしMattoの町があった」でした。ベットに縛り付けられたり、オリに入れられたり、人としての人権もなく閉じ込められる人々、この精神病院の改革に取り組む精神科医のバザーリアや彼の仲間たち。主人公のマルゲリータやボリスの背景には第二次世界大戦の悲劇があることが浮き彫りにされています。「苦悩が人をMattoにするのか」「自由こそ治療だ!」精神病院閉鎖宣言に至る取り組み。これらの試みは多くのことを考えさせられます。

私は弟、妹の統合失調症発症で精神病院の鉄格子を何度かくぐりました。とても異様な雰囲気や光景を目にしました。その体験から見て、映画のパンフレットに書かれていた言葉「20世紀後半から精神病をめぐる状況は大きく変わりました。一つは曲がりなりにも、治療とかリハビリテーションという概念が明確になったこと、そしてもう一つが、これが何より大切ですが、回復にあたって医療のやれることは限られていて、生活を続け、学び、働き、人を愛し、その中で安心感や自尊心を取り戻す、そのための工夫が、何より意味があるということ、これです。」のところに大きな共感を覚えました。

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