8月は6日の広島の原爆記念日、9日の長崎の原爆記念日、そして15日の終戦記念日と平和について考えさせられます。平和は努力してつくっていくものと語るコスタリカの元大統領ホセ・フィゲーレス夫人のカレンさんの言葉を思い出します。軍隊を持たないことを明記した憲法を持つ世界でたった二つの国、それが日本とコスタリカです。私は2003年夏に「反核医師・医学者の会コスタリカツアー」に同行する機会がありました。コスタリカは文字通り、軍隊がなく、人権教育や平和教育を重視し、平和な国づくりに努力をしていました。日本の国はその逆に憲法に掲げる理念とは逆の方向に進んでいるように思えます。
麻生大臣が「ドイツのワイマール憲法が知らないうちに変えられていたようにヒっトラーの手口に学んだらどうか」などととんでもない本音を吐いてしまうように、アメリカの要請にこたえて、自衛隊を国防軍にしてアメリカ軍と共に戦える国づくりを進めようとする安倍内閣の狙いを許してはなりません。原発問題と同時にこれからの日本をどのような国にするのか一人一人がしっかり考え、行動する時だと思います。
広島市長は平和宣言で呼びかけました。「世界の為政者の皆さん、いつまで疑心暗鬼に陥っているのですか。威嚇によって国の安全を守り続けることができると思っているのですか。広島を訪れ、被爆者の思いに接し、過去にとらわれず人類の未来を見据えて、信頼と対話に元ずく安全保障体制への転換を決断すべきではないですか。ヒロシマは、日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する地であると同時に、人類の進むべき道を示す地でもあります。」胸を打たれました。平和な国へ努力を重ねましょう。