畜産農家の牛が出産時に足、腰が立たなくなり、死亡、廃牛になる例が相次いで発生しました。はっきりしていることは①原発事故以後に顕著に表れていること。「原発事故さえなかったらこんなことにならなかった」と農家の方の声です。②自家製の牧草,飼料を食べさせた牛に発生している。ことです。
給与飼料全体のカリウム濃度が乾物中の3%を超えると、カルシウムやマグネシウムの利用率が低下し、欠乏し、周産期疾病が問題となるとされています。
原発事故後、放射能セシウムを抑えるためにカリウム施肥が行われましたが、そのためにカリウム過多による低マグネシウム欠乏症になったのではないかなどの予想がされます。
ある畜産農家の方は「3年前に牧草にカリウム施肥を指導されたが、セシウムを抑えることができても牛が壊されてしまう。と行政の人に言った。自分はカリウムは撒かずに積んだままになっている」とかって、何頭も牛を死亡させた苦い経験を踏まえて対応したことを語っています。
このことは4月26日、農民連の政府交渉に参加した南相馬市副霊山の村松さんの訴えで明るみになりました。昨年3月の出産から毎月のように死亡し、11頭の牛が死亡、廃牛となりました。県はこの問題を隠したり、曖昧にせずに、県内の畜産農家の実態を丁寧に調査をし、原因究明と対応策を明確にして、畜産農家が廃業に追い込まれることがないように支援をすべきです。