あべ裕美子のかけ歩き

日本共産党・あべ裕美子福島県議の活動報告です

国家権力の私物化が起こったのではないかとの疑惑ー前川喜平(前文科省事務次官)講演会で良くわかりました。

 加計学園問題の渦中にいる前川さんの話を直接聞くことができる機会と遠くは四国の徳島県や長野県、東京、宮城県からも来場者があり、会場は満席でした。

 「福島に公立夜間中学をつくる会」のつながりでつくられた「前川さんの話を聞く会」が主催して8月2日(水)の講演会が実現しました。

 国家戦略特区制度によって獣医学部規制緩和が行われたが、獣医師養成は全国16の大学で行われていて、新しい獣医師は増えていると農林省も述べています。従来型の獣医は足りている現状にあり、将来的にも増やす必要はない。従来の獣医師養成ではない、既存の学部では困難な新しいことを示す4つの視点が示されたが、これについては全く検討されていない。大学の学部をつくる話はコンビニを出す話とは違う。簡単に作ったり壊したりすることではなく、十分な検討が必要。

  京都産業大学が昨年10月に山中教授のIT細胞研究所との連携などのプランを提出したが、11月に国家戦略特区の諮問会議で獣医学部新設の方針が決定され、そこには会議の直前に「広域的に」という条件が加えられ、加計学園と競合していた京都産業大学は、隣接する大阪府獣医学部があることから申請を断念。日本獣医師会は「広域的に獣医学部のない地域にかぎり新設を認める」との条件について「要請したことは全くない」としています。前川さんは官邸に呼ばれて、「官邸の最高レベルが言っていること」平成30年4月開学ということが決められていることなど、経過を語り、「特定の人に特定に利益が与えられたのではないかとの疑問を持ったこと」など率直に淡々と語りました。退職後、福島市駅前で行われている自主夜間中学のボランテアで講師をされている前川さんは何らかの事情で学ぶ機会がなかった方たちの学びの場、夜間中学の実態についても語り、「スーツケースのような学校ではなく、どんな子どもも包み込んでいく大風呂敷のような学校」大阪市住吉区の公立大空小学校を紹介しました。

 前川さんはうそをついていない、国政の私物化疑惑は徹底解明をの想いを強くした講演会でした。

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