4月26日(金)は高橋千鶴子衆議院議員とともに郡山市富田の仮設住宅で富岡町の避難の現状や区域見直し後の状況など話を伺いました。田中四郎副町長はじめ、避難者の支援を行っている方や避難している富岡町民の皆さんが出席され、率直な思いを語っていただきました。
仮設住宅の不自由な暮らし。仮設には子どもたちがほとんどいない。若い人たちは借り上げ住宅が多い。3年目を迎え、共通していることはこれから先が見えないことです。帰りたいと思っているのに帰れない。迷って決めかねている。早く復興公営住宅を建設してほしい。など切実な思いをいっぱい抱えています。一時帰宅で帰った時にタンスを開けてみたら、生まれて間もない子ねずみが顔を向けました。次の引き出しも、また次の引き出しにも子ネズミが住んでいました。まるで、ネズミの団地のようだったとその様子を語りました。早く方針を出して土地や家屋を買い上げてほしいとの声でしたが、100坪の土地に二階建て33坪の評価が600万円。これでは新たに土地を買い、家をつくることもできない。新しい一歩が踏み出せない、深刻な現状です。
翌日は町職員の案内で田村市、川内村を通り、居住制限区域となった夜ノ森公園の桜並木のところまで足を延ばしました。富岡町役場にも行き、中を見せてもらいました。3月11日の日付のままの新聞がカウンターに乗っていました。人気のない町全体が地震と津波で被害を受けた時のまま時間が止まっているようでした。平成17年に建てられたという学びの森の建物の被害もひどいものでした。2回の階段教室は扉を開けると強い異様なカビのにおいが鼻を突き、放射線量は17マイクロシーベルトを記録しました。職員の方の自宅を見せてもらいましたが、ネズミや豚のふんが畳を汚し、牛に入られたという物置のみそ樽は食べられて空っぽになっていました。けれるといってもその家にはとても住める状況ではありませんでした。
原発事故は家も故郷も家族のきずなも仕事も金では収まらない大事なものを根こそぎ奪ったのです。国も東電もこの事実に誠実に答えなければなりません。